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2019年02月07日 | Posted by ギャラリーチーム

エプサイト 柴田慶子写真展「聞き写し、 春日」

こんにちは 2月に入り、日々確実に日が長くなっているのを実感します。春はもうすぐ、寒さももう少しの辛抱ですね。
さて、エプサイトでは先週2月1日より、柴田慶子さんの写真展を開催しております。本日はその様子をご紹介します。

まずは柴田慶子さんのご紹介を。。。柴田さんは労働問題を扱う編集者として仕事をしながら、写真作家としての活動を続けています。写真展は2008年のコニカミノルタギャラリーでの個展開催以来、実に10年ぶりとのこと。タイトルにある「春日」とは、岐阜県揖斐川郡にあった村の名称です。ここは滋賀県との県境に近く、知る人ぞ知る山深い天空の里。柴田さんは20年以上この地に通い、春日にまつわるさまざまな話を地元の古老に聞き、記録を続けています。

春日村は2006年揖斐郡の他の町村と合併し、今の町名は揖斐川町です。調べますと、この土地の歴史はとても古く、古代史上最大の内乱となる672年の「壬申の乱」、また、1600年の「関ケ原の戦い」といった歴史的な戦いの舞台が近いことから、数々の落人伝説も残されています。

古から様々な話が伝わる春日ですが、最初に柴田さんが春日を写真を撮り始めたきっかけについてお聞きしました。

柴田さん:元々地理や地形に興味があって、地図を見るのが割と好きなんです。「この地図の先はどうなっているんだろう」ということが気になって出かけることもあります。それと、実は白洲正子さんが好きで、以前からよく岐阜や滋賀、北陸あたりには出かけていました。春日に初めて行ったのはもう20年以上前になります。バスで地元の人と乗り合わせてたまたま言葉を交わしたら、その話がとても面白くて。もっといろいろな方の話を聞いて、この地を記録したいと思うようになりました。

20190201__2▲柴田さんの作品は春日の景色や村の人たちの昔語りを聞いて感じたイメージを、何と言いますか、そのまま紙の上に「念写」しているような雰囲気です。もちろん写真は今現在の春日を写しているのですが、古写真のような佇まいも感じます。この独特な表現は一体どうやって生まれたのでしょう。

柴田さん:今回の作品は、デジタルで撮ったものも、フィルムで撮ったものもあります。フィルムで撮ったものの中には、スキャンして一度和紙にプリントしたものを、再スキャンして再び紙にプリントしたものもあります。簡単に言うとそのほうが質感が良いと思ったからです。
今、目の前に見ている景色には過去からこの瞬間に至るまで脈々と繋がってきた時間が含まれています。そういった「時間の積層」を写真にしてみたいのです。村の人たちが語る物語を加味しながら、過去の時間を写真の中に閉じ込めてみたい、そういう表現を写真で極めてみたいと思っています。

P2050867▲ギャラリー内の様子。今回は写真作品と映像作品の組み合わせで、構成されています。 映像では一つの写真から次のイメージに切り替わるときに、二つの写真が重なり合って表現されるのですが、その様子がまるで人の記憶の中を再現しているようにも思えます。

Img_7525▲中央のテーブルには、春日の古老たちから実際に聞いたさまざまな話が写真と共にまとめられてます。歴史や地域の自然や暮らしのことなど、その話は多岐にわたり、中には関ケ原の戦いで敗れた大名・小西行長がこの地に逃れ密告で捉えられた際、呪いの言葉を残したという話も、、、

柴田さん:今回の写真展で、初めて空間構成も全部自分でやってみました。ギャラリーを巡って色々な仕立て方があるのも知って。写真展はとにかく自由にしていいんだということを学びました。

「その場所が積み上げてきた時間の積層を写真に写したい」と語る柴田さん。写真とは何かを伝えるためのツールですが、目の前の「今」を切り取るだけではなく、記憶の中のイメージを再現したり、過去の時を写真に留めるという柴田さんの試みを目の当たりにし、写真表現の奥深さをあらためて感じました。写真に出来ることは、まだまだ数多くあるのですね。

柴田さんの展覧会は2月14日(木)の14:00まで。日曜は休館ですが土曜日と月曜の祝日は営業しています。柴田さんも在廊予定です。ぜひギャラリーで柴田さんが写真に閉じ込めた春日の物語を味わってください。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

エプサイト 柴田慶子写真展「聞き写し、春日」

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