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2018年02月10日 | Posted by ギャラリーチーム

エプサイト 塩原真澄写真展「果物を育てて」

みなさんこんにちは! いやいや今年の冬は寒いですね~ ネコのようにいつまでもこたつで丸くなっていたいです。 

さて、エプサイトでは塩原真澄さんの写真展「果物を育てて」が始まっています。
塩原さんは長野県塩尻市で果樹園を営みながら、自ら育てた果物を撮影し、それらを作品として残す取り組みを行っています。

20180202_▲塩原さんの作品。気品溢れる果物たちの姿にただただ圧倒されるばかりです。

「ボタニカルアート」という言葉があります。まだ写真のない時代、植物の様子をリアルに伝えるために植物学者と画家がペア組み、植物学的に正しく、そして極限まで細密にその姿を描きました。それらの絵があまりに素晴らしいことから、19世紀、主にヨーロッパで大流行し、今ではボタニカルアートは広くインテリア・アートとしても親しまれています。塩原さんはこの「ボタニカルアート」の美しさと精緻な描写に感銘を受け、これを写真で表現することに挑戦してきました。

ご自身で手塩にかけて育てた果物たちを、このような美しい形で写真に残す。しかもここまで極めてしまう方がいるなんて! 昨年春の公募選考会で初めて作品を拝見したときに、しみじみと驚いたのを覚えています。ちなみに応募時のブックが、果物の箱の中にきちんと収められ、エプサイトに届いた時にも驚きましたが、、、

さて、今回の展覧会の話を。。。塩原さんの作品は二つの表現で構成されています。ひとつは白バックでまさにボタニカルアートを写真で再現したクラシカルなテイストの作品。もう一つは黒バックで撮影した非常に精緻で現代的な印象の作品です。

4▲ギャラリー内の様子。博物館にいるようなアカデミックな雰囲気が漂います。

作品の見どころは多々あります。
まずは塩原さんの果物に対する高い知見が作品にそのまま反映されているところ。日々果物に向き合い実際に育てている人ならではの視点が、作品の中に存分に感じられます。

ギャラリー内左側、黒バックの作品群の中には、果物の一連の育成過程を一枚の写真の中で表した作品があります。種無しの果実にするための化学処理、粒の間引きなど、知られざる育成の過程が丁寧に描かれています。塩原さんの作品はまさに「果物ドキュメンタリー」でもあるのです。
また塩原さんが取り組まれている育種(生物を遺伝的に改良する、、ということらしいです)の過程で生まれた、さまざまな葡萄の姿も見ることができます。病気に弱かったり、皮が薄すぎたりなど、何かしらの理由により、結局生産品種として世に出回ることなく潰えた葡萄たち。塩原さんはその姿をいつくしむように写真におさめ、作品として残しています。

作品のもう一つの見どころは「紙」。ギャラリー内右側、白バックの写真はボタニカルアートそのままに、キャンバスと羊皮紙が使われ、美しい額装に収められています。

みなさん「羊皮紙」をご存じでしょうか。羊皮紙とは正確には「紙」ではなく、動物の「皮」をなめして絵や文字などが書けるようにしたシートのこと。紙が普及するはるか昔、古代から中世にかけ主にヨーロッパや中東で文学や神聖な文書の筆写に使われてきました。「羊皮紙」と書きますが、羊だけではなく仔牛など他の動物の皮でつくられたもの全般を指すそうです。

2▲こちらは「羊皮紙」を使用した作品。なんともいえない品のよい風合いで、かなり精緻な表現です。塩原さんは試行錯誤の末、プリントを作り上げたとのこと。もちろんエプソンの写真用顔料インクジェットプリンターで制作されています!!

話は変わりますが、ギャラリーでは会期初日の夜、オープニングパーティーと塩原さんによる作品解説が行われました。

3▲集まった皆様を前に作品の解説をする塩原さん。自ら育てられたフルーツをお客様にふるまわれました。ギャラリーの中が、甘く、何ともいい香り!!!

作品を鑑賞しながら、塩原さんの解説を聞き、その品種を味わう。なんとも贅沢でオシャレなパーティーですね。塩原さんの果物の育成にかける思いがよく伝わって、とても有意義な時間でした。それにしても塩原さんは何事もとことん極める方です。

塩原さんの展覧会は2/15(木)までですが、まさにこの場所に立たなくては分からない「濃密な何か」がギャラリーにあるような気がしています。
キャンバスや羊皮紙の美しい作品も、黒バックの細密を極める表現も、どうかぜひみなさんの目でぜひ確かめてください。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

エプソンイメージングギャラリー エプサイト
塩原真澄写真展 「果物を育てて」

 

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