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2015年06月05日 | Posted by ギャラリーチーム

エプサイトギャラリー・太田章彦写真展「Stranger of island-海士-」

“ストレンジャー”と聞くと、口笛であの名曲のイントロを吹いてしまうのは、私だけではないでしょう。
隠岐諸島の島のひとつである海士町(あまちょう)の港で、今日も写真家・太田章彦が海風に目を細めながら哀愁のメロディーを吹く・・・、そんな光景が目に浮かぶでしょうか?
残念っ!
太田さんはそんな人ではありませんし、そんなイメージのかけらもありません(けなしている訳ではありませんが)。
でも、ストレンジャーというタイトルに込めた思いは重要なところなので、後程触れることにします。

こんにちは、ギャラリーチームです。

今回ご紹介する写真展は、『東京写真月間2015』の一環として開催するもので、写真家はナイス・ガイの太田章彦さんです。

島根半島沖合の日本海に浮かぶ隠岐諸島は、古くは後醍醐天皇の流刑地としても知られていますが、その島の中のひとつ「海士町(あまちょう)」が、今回のロケ地です。

元々、太田さんは島根県の出身ですが、生まれたのは松江市内。
高校時代に写真と出会い、大阪で写真専門学校を卒業したあと、故郷の島根県に戻りますが、被写体を求めて祖父母の暮らす県内西部の山あいの村に移り住みました。
そこは、
いわゆる限界集落と言われているエリアで、太田さんは写真を使って「限界集落とは何か」ということを視覚化するための撮影を始めます。
ただ、
その地に暮らし始めたとはいえ、「限界集落」を第三者的に見ているだけの自分には着地点がないことを思い知らされ、今度は自分が根を張って暮らしていける場所を探し、海士町に2013年の春に移住したそうです。

このように、太田さんの考え方、生き方は極めてシンプルですが、今年26歳を迎える若者としては非常に腰の据わった、潔い生きざまが感じられます。

Dsc_0166写真展DMにも使用したビジュアルの大判プリントの展示位置を確認する太田さん。揺れる漁船の上から撮られた写真は、波も鳥も太陽の光もすべてが動画のように動いて見えます。

春は海士名産の岩牡蠣の出荷、夏は民宿を手伝い、秋は海産物の冷凍処理、そして冬はナマコの出荷。
これはすべて太田さんが携わる仕事です。
つまり、海士町に暮らす太田さんはマルチワーカーとして生計を立てている写真家、ということ。
この立ち位置こそ、太田さんが限界集落を経て獲得したもので、写真・仕事・暮らしがひとつになった理想の生き方なのです。

太田さん「マルチワーカーをやっている自分には、たくさんの上司がいます。もちろん、同僚や仲間もたくさん出来て、今や海士では『太田は写真を撮っている人』としてほぼ全員から認知されていると思います。なので、写真は非常に撮りやすいですね。
また、自分がマルチワーカーとしてやっていける、ということは、新たに島に移住してくる人たちにも雇用のチャンスがあるということ。海士町観光協会にも所属する立場としては、海士の四季毎の仕事需要に応じてスタッフを派遣するような仕組み作りにも携わっているんです」

ここまで、ひとつの場所に根を張って生きていこうとする若者、そして写真家は、そうそう居ないと思います。
もはや、太田さんは海士町の輝く星として受け入れられているに違いないと思いますが、太田さんはこんな風に言っています。
太田さん「海士に住んでみて初めて、自分はよそ者なのだと判りました。生まれ育った地元ではないのは事実だし、まだ移住して2年しか経っていないのだから、周りから見れば本当にこの地に根を張る覚悟があるのか、こいつは?と思われても仕方ないと思うんです」
でも、その口調にウジウジした所は全くないので、ご謙遜の部分と、これから更に海士に没頭する自分への励ましを込めて、あえてStrangerをタイトルに使ったのだと私は解釈します。

何が何でも頑張って欲しいと、こんなに素直に思える写真家に出会えたことを、とても嬉しく誇りに思います。

Dscf0591「東京写真月間」事務局の皆さん(+私)と、設営終了後の記念撮影に納まる太田さん(中央)。皆さん、息子を見るような眼差しで激励しまくっていました。

太田さんは、この写真展のために働き詰に働き、有給休暇をここで一気に消化する覚悟で、会期中はすべて在廊してくださる予定です。
何とも言えない良い距離感で撮影した海士の写真と共に、太田章彦ご本人と言葉を交わし、そのけれん味のない生きざまに是非触れてください。
なお、6/6(土)15:00からは、ゲストとして写真研究者・小林美香さんをお招きしたトークイベントを開催します。
めったに来日、じゃなかった、上京しない太田さんの肉声が聴ける絶好の機会ですので、奮ってご参加ください。
予約不要、入場無料ですが、参加人数によっては立ち見になる可能性がありますこと、予めご了承ください。

皆さまのご来場、心よりお待ちしています。
(ギャラックマ)

エプサイトギャラリー・太田章彦写真展「Stranger of island-海士-」の詳細はコチラ
太田章彦×小林美香トークイベントの詳細はコチラ

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